ブラックリストとは

世間一般に言われている「ブラックリスト」実は存在しません。ブラックリストと聞くと、あたかも自分が「悪い人」という レッテルを貼られるようなイメージがあり、 この「ブラックリスト」というイメージが、 借金の返済に苦しむ人の債務整理に踏み込めない大きな原因になっているようです。

しかし、皆さんは「ブラックリスト」について正しい理解はあるでしょうか? 「何となく嫌なイメージがする」という程度の理解しかない、というのが正直なところだと思います。 ブラックリストについて、簡単に説明したいと思います。

ブラックリストとは

ブラックリストとは、民間の信用情報機関のデータベースに載っている個人の信用情報、事故情報のデータの俗称です。 個人が、過去に様々な金融機関から借金をして、 返済が長期にわたって遅れた場合や、 自己破産、債務整理などの金融事故の経験をお持ちの場合に 記録として残ります。

民間の信用情報機関には、加盟する金融機関の種類によって 次のようなものがあります。

「信用情報機関」とは,どのような機関でしょうか。 また,俗にいうブラックリストとはどのように 登録されてしまうのでしょうか。

信用情報機関では, 信用情報の収集および加盟団体への提供を行っています。 銀行やクレジットカード会社,消費者金融等,銀行業や貸金業を 営む会社は,例えば銀行であれば全国銀行協会(全銀協)というように, 各々業界団体を組織しています。

信用情報機関はそれらが母体となって運営されています。 そのため,母体となる組織の違いによって次の4団体があります。

信用情報機関の種類

金融機関は,主に「銀行」「消費者金融」「信販会社」に分類されます。この業態により加盟する機関は異なります。

現在下記5機関があります。

全国銀行個人信用情報センター(KSC)

銀行・信金・信組・農協系の信用情報機関。

2008年3月末の加盟会員数は1425社,

情報の保有件数は1億2,857万件。

http://www.zenginkyo.or.jp/pcic/

株式会社 シー・アイ・シー(CIC)

信販会社の信用情報機関。

2007年3月の加盟会員数は1131社,

情報の保有件数は4億8,778万件。

http://www.cic.co.jp/

株式会社 シーシービー(CCB)

信販会社・消費者金融・商工ローン系の信用情報機関。

2008年12月末における会員数は533社。

情報の保有件数は2億9,022万件。

※2009年8月1日をもって、

現株式会社日本信用情報機構(JICC)に合併・統合されました。

株式会社日本信用情報機構(JICC)

消費者金融系の信用情報機関

※2009年4月1日より,株式会社 Tera net(テラネット)が全国信用情報センター連合会(全情連)など 連合会加盟33情報センターから事業承継を受け、商号変更をして発足した。

http://www.jicc.co.jp/

なお、本人、代理人以外の業者、企業等に開示されることはありません。一度信用情報にのっても、返済を完了していけば信用情報リストから外れる場合もあります。

信用情報に載っている個人でも、闇金融などはそれを無視して ブラックリスト融資が実行されることが多いようです、くれぐれもご注意ください。

過払い金回収との比較

過払金を請求する場合には以下の4パターンがあります。

(1)サラ金・信販会社のキャッシングを完済している

(2)サラ金・信販会社のキャッシング取引が長く引き直し計算すると過払金が発生する

(3)特定調停をゼロ和解した

(4)以前破産申立をしたがサラ金・信販会社のキャッシング取引が長かった

まず(1)のパターンだと、 業者に信用情報に登録される可能性は少ないといえます。なぜなら、信用情報機関に登録する事故情報とは 「返済に関する情報」だからです。

(1)の過払金の請求は借金を完済した上での請求ですから、事故情報にはなりません。ただし、業者が事故情報として登録してしまう可能性もあるので、その際は、信用情報機関に自分の情報を開示してもらい、訂正・抹消もらう必要があると思います。

(2)と(3)のパターンですが、これは信用情報に登録されてしまいます。

ですが、法律上の利率に直すと、実際には借金がなかったという事ですから (1)と同様に事故情報にはならないといえます。

中には、約定利息の支払いを滞ったという理由でブラック登録している、と主張する業者もありますので、この際にも信用情報機関に訂正・抹消の申立てをする価値はあると思います。(すべての業者に過払金が発生していた場合)

(4)のパターンは自己破産したときに既にその情報が載っていると思いますので、過払金を請求したからブラック状態になったとはいえないでしょう。

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